〔西の広場〕West Plaza

　写真の左半分（東）↓が第４半地下式広場です。観光客はそこへ降り、左上に見える中央の階段を西（右）へ上がります。

　↑第４半地下式広場と〔西の広場〕の東半分。

　降りる前に、土手道の西端から、北の中庭を見ておきましょう。

　では、降りましょう。

　↑中央の階段。

　↑列柱通路。

　列柱通路が西へ向かい、左右に、比較的間仕切りの小さな建築物があります。

　↑東の中庭と祭壇。奥が、大基壇への階段。

　↑埋納階段の東側。↓埋納階段の西側。

　考古学者が、漆喰床をくり抜いて、時代の異なる二層を見せてくれます。

　１、先の時代の東の中庭の床は1.5m程低かった。
　２、そこから、東へ登る階段から想像すると、祭壇は小さかった。
　３、西へ登る階段は、後の時代のそれと同じ角度になっている。
　４、階段の両脇の下に、先の時代には〔羽毛の蛇〕が置かれ、後の時代にはジャガーが設置された。

　↑↑後の時代のジャガー彫刻。

　象徴の変更は政変を意味します。先の時代と後の時代を分ける年代は明確には報告されていません。が、〔城砦〕の〔羽毛の蛇の神殿〕の異変と関連しそうです。

　もう一度、南東側から見ておきましょう。

　東の中庭で、アルメナが見つかりました。高さ93cm。意匠は上の三角が光線で、下の丸が〔トラロック〕かもしれません。2つの四角は、タブレロ、つまり建築物を表している可能性があります。官職の表札という見方もあります。右は大型ネコ科動物の水差しで、出土箇所は不明。

　↑at 壁画博物館。↑at 文化博物館。

　下の浮き彫りは農耕の神と言われています。出土箇所は明示されていません。おそらく、一枚の石に浮き彫りにされ、複数枚が並んで掲示されていたのでしょう。それらが、故意か越年変化で落ちて砕けて散らばったと思われます。考古学者が剥片を拾い集めて、ジグソー・パズルを作ったので、展示物に凹凸が生じた、と推測されます。

　↑at 文化博物館。

　頭飾りの下段の両側に小さなジャガーが横を、上段の両側に鳥が正面を向いているようです。左右の手で握る草木の束から、水滴が出ています。

　ここで、〔西の広場〕全体を俯瞰してみましょう。

　↑on Google Earth。

　観光客は、上の地図の赤い波線で囲まれたエリアを歩けます。一方、Google Earthで眺めると、東西建築軸に沿って西側に、大きく高い基壇と最も大きな神殿が写っています。大基壇の上に何があったのかは、わかりません。が、最大の神殿は西側から出入りしますので、〔西の広場〕中心街神殿／住居の正面は、西向きだったと言えます。

　普段は西が正面であるけれど、第４半地下式広場で祭祀が催される場合には、最大の神殿→大基壇→東の中庭→列柱通路→中央の階段という西から東への順路で参加していた、ということもあり得そうです。

　〔西の広場〕から南下すると、すぐに右手に「赤土休息所」が見えます。

　遺跡公園には珍しく、日陰を作る樹木があり、ベンチもあります。写真中央の、横に細長い屋根の縁の下に、〔多層の建築物〕に属する北の神殿があります。